土葬の道しるべ 第13号
2015年6月末発行
土葬の会
〒400-0514
山梨県南巨摩郡富士川町平林2294-4
TEL/FAX 0556-22-8656
http://dosou.jp
info@dosou.jp
皆様へ
年明けから半年が経過しましたがいかがお過ごしでしょうか。
今年も懇親会を開催しますのでどうぞご参加ください。
1月23日
玉木さんのお母さんの葬儀の日に博さんからお電話をいただきました。お母さんからは会に年賀をいただいていたのにその後、急に肺炎を引き起こし入院して亡くなられたのでした。その葬儀のさなかにもかかわらず林さんと石田さんに支援を贈ったという報告でした。
玉木さんはお母さんを土葬にと願っていましたが兄弟や周りの意見に押されやむなく断念せざるを得ませんでした。心中穏やかならざる状況にもありながら恵まれぬ環境にある会員を思い遣るとはなんという人でしょうか。なかなかできることではありません。自身と同じような境遇への共感や会員同士の連帯を求めておられます。何人かの会員から電話をいただいたそうで、独り暮らしになるので心配でしたが安心できそうで嬉しいですね。玉木さんをはじめ、このような会員がおられることを誇らしく思います。
玉木さんは神奈川県藤沢市の弥勒寺にお住まいですのでご近所の方など連絡を取り合いたい方がおられましたら会までご連絡ください。
1月25日
台湾の方から問い合わせがあり、土葬のできる場所や費用についてお返事しました。機会をみて訪問したいとおっしゃっていました。
1月31日
埼玉の方から埼玉で土葬のできるところと冷凍保存に付いて問い合わせがありました。現在はないこと、冷凍保存に付いては費用が掛かりすぎることとそのような受け入れ先がないことをお話ししました。
2月18日
東京の葬儀社からユダヤ関係の方の土葬の可能性に付いて問い合わせをいただきました。土葬の会では宗教や人種を問わず受け入れていますので外国人の方でも可能ですとお答えしました。
3月9日
滋賀県野洲市役所から電話があり、イスラム教の方が滋賀県近辺で土葬のできる墓地を探しているとのことで滋賀県近くに墓地はありませんかとの問い合わせでした。それで、そちらにはまだ見つかっていないことをお伝えしました。
3月19日
京都の女性から連絡がありました。土葬の人気があるので墓地を早く獲得しておかないと無くなる恐れがあるので見学に訪れたいとのことでした。
なお、ご入会いただきましたのでご意見を紹介します。「今は火葬が主流ですが、私は人間を焼くなどということはとんでもないという考えです。こういう会があるのはありがたいです。どうぞよろしくおねがいします。」
4月1日
名古屋の武田さんが入会されました。まだ30代の男性です。
「土葬を望むのは単純に言うなら火葬に強い抵抗があるからです。
他の動物は命を終えれば、そのまま遺骸と共に土に還りますが、人間だけ焼いて骨だけにすると言うのは自然の理に反した行為だと考えております。例えそれが衛生上の問題があるとしても最後の意思決定は個人に有るべきだと考える次第です。」
4月15日
土葬の会のホームページ及びメールが復活しました。10日ほど前からメールが使用できず不審に思っていたのですが、たびたびあることなので様子を見ていました。ところがもしや、とホームページを見ると消えてしまっているではありませんか。驚いて調べるとサーバーの会社は料金未納のため停止したのだそうです。
メールでの請求、そして督促もしたというのですがこちらには届いておらずいきなりの停止ですから驚きました。会員の方から会が消滅したのかと心配してお電話もいただきました。皆様くれぐれも土葬の絶滅と会が消えないよう注意して見守っていてください。
4月17日
山梨県内にまた新たな墓地を見つけました。
臨済宗のお寺ですがここは檀家になることが条件となります。
そのうち訪問してお話を伺いたいと思います。
4月30日
三重県の加藤亮一さんが入会されました。三重県では初の会員となります。
5月3日
神奈川の玉木さんが突然に遊びに来られました。昨年の懇親会以来ですが最近では家から出かけることが多くなったそうで、1月にお母さんが亡くなられた後、気を落とされないかと心配でしたがたびたび電話をいただくなど行動的になられてうれしい限りです。
入院中だった頃のお母さんは自分を家に連れ帰ってくれと懇願されていたそうですがご兄弟や医者看護婦の手前望みを叶えてあげられなかったことが残念だったとおっしゃっています。
後日、手紙が寄せられましたのでご紹介します。
葬儀を終えての感想として「うるさい葬儀、そして火葬。おれは絶対イヤだね。あの密閉されカマドで焼かれるなんてぞっとする。そして小さなカラカラとした骨になって帰ってくる。ツボに収められて。母のそれを見て情けなくなったね。『お母さん、こんなに小さなカラカラとした骨にされて悔しくないの!』と叫びたい気分だった。少し前まで動いて元気だった人間がうすく小さな骨にされツボに入って・・いる。イヤーな気分だ。」 玉木 博
6月11日
父親の体が棺の中で氷詰めになっているのを見た時。「なんだこれは・・」とイヤーな感覚を持ったこと。その処置をその方面の手慣れた業者の女がやり終えて、得意顔になって「きれいにやりました!」と言う顔を見た時。
父が小さな火葬場で焼かれている時。その驚きで火葬場の外でたたずんで我慢していたことが、この世のものとは思われない感覚。そういう私の感覚が世間ではおかしいものとされ、それを自分も受け入れて自己否定したこと。悔しいね、もうそうはしないつもり。
世間では自己否定とあきらめを迫って来る。「君は異常だよ・・と」
これは一つの手で洗脳手段なのだ。 玉木 博
次に、人が亡くなったときに医者の死亡診断書が書かれるか、あるいは警察が来て検視されるかの違いについて玉木さんにお願いして書いていただいたものです。
『生と死のケアーを考える』
第4章 普通の死
イ、 事件に巻き込まれた訳ではなく、自宅でひっそりと亡くなったのになぜ警察に調べられたり、時には解剖までされるのか。
ロ、 事件性のない行政目的の検視や解剖は珍しいことではない。これは公衆衛生上の目的のために行われる。
ハ、 東京では総死亡者数の16パーセントが異常死体として検案され、そのうち26パーセントが解剖されている。100人のうち16人が警察による検視、監察医による検案が行われ100人のうち4人が解剖されている。
ニ、 生きている時に立ち会った医者が書くものは死亡診断書といい、死体を調べ死因、時刻、状態を調べ書くのは死体検案書という。
ホ、 検案して異常があると考えた時、警察署に届けなければなら
ない。
* 異常の判断はその医師の考えによる。
へ、 死体見分、司法検視の当初の目的は
1、 犯罪の発見。 2、公衆衛生上の目的だったが、各種保険保証の問題が絡み詳細な死因の究明が行われるようになった。(労災保険、生命保険、保険金殺人、介護殺人など)
ト、 医者が最後の診察より24時間以内。いつも診ている病気で亡くなったとわかるとき。この二つの条件が満たされないとほとんどは異常死体として警察に届け出る。
チ、 伝染病、災害で死亡した死体は解剖を行っている。その際、家
族の承諾は必要ない。
リ、 警察による死体見分はその原因を細部にわたって検討し死因を分析する。その死は生きている人に還元され、死なないためのデーターとして提供される。
ヌ、 厚生省の統計にはこの公衆衛生目的が色濃く出ている。
事故防止策を考え、その情報を市民に公表する。このように原因を究明し防止しなければならない死が異常死なのである。
ル、 医療管理下にあるか否かが問題となる。自然な死を希望し過度医療を拒否し自宅で亡くなってもそれが医者に異常死と判断されれば、行政措置の対象となり法医学の側面からのメスが入る。死後にきっちり医療に組み込まれる。
ヲ、 何かの病気に罹り医者の診察を受けつつその病気で亡くな
る。それ以外は異常死として扱われるケースが多い。
ワ、 静かに眠りについた死者を全裸にし、全身くまなく調べ写真を撮り書類に残す。愛する両親や配偶者、子供が何人もの人に調べられている姿を想像してほしい。あなたはその行為を許せるだろうか? 今は死でさえ医療に管理されている。
カ、 この著者は以前警察官として勤務しており死体に接する機会が多かった。
その人が自己のとってきた行為を(30代の孤独死を検死した時)「その死を自分が踏みにじっているように見えた。」「プライベートな死が公のものとなってしまう。」と書いている。
参考 (医師法第21条)「医師は死体を検案して異常があると認めたときは24時間以内に所轄の警察署に届けなければならない。」
*何をもって異常とするかは規定がない。
玉木 博
6月21日
埼玉の方から埼玉県に土葬のできるところはありませんか、との問い合わせがありました。まだ若い男性で妹さんが亡くなったので土葬にしたいというのです。
6月24日
先日土葬にしたいと連絡がありましたが、しかし両親が反対しているので説得して欲しいと要望されましたが、会としましては、ご本人の希望もしくは親族の要望がなければ受け入れることができません。また、説得の要求につきましても両親が意見を聞いてみたいと望まれるのであればいくらでもお話しさせていただきますがそうでない限り介入は差し控えるつもりです。今さら急に土葬とは、親族にとっては晴天の霹靂でしょうし、世間体もあり時間をかけて馴染まない土葬について周りを説得しようとも思わないでしょう、また土葬の意義について深く知ろうともしないことは明らかです。今回もそうですが亡くなって葬儀の段になってから急に土葬をと慌て問い合わせをいただくことがままあり、それでも土葬をできた人は幸いですが、そうでない事例が多いですね残念ではありますが。
もっと何らかの手段で土葬ができることを世間に知らせなければならないとつくづく思います。
前回の会報で南アルプス市の大乗寺をお知らせしましたが今回はその分院をご紹介します。
こちらは大乗寺の分院で南アルプス登山口に向かう左側山の中腹にあります。土葬用地はあまり広くはありません。全国的に跡継ぎがなく無人のお寺が増えていますがここもそうです。
いまのところ風の丘霊園の余地がありますのでこちらでの受け入れ情報はまだ先になると思われます。
すべては自分が決めている
自分の運命は誰が決めるのか、自分か、親か、学校かまた社会であるのか。裕福だったら、もっと頭が良かったら、高学歴だったら、容姿端麗だったらとか様々な思いを自分の人生と比較して考えただろうし、またこれからも考え続けるだろう。そして非常に多くの人々が自分を取り巻く環境のせいにしているように見えるのです。
しかし、人は産まれ落ちた時から、いやそれどころか産まれる前から自己決定をしているのだという事実がある。というのも、どの親のもとに産まれるか、から始まり男に生まれるか女に生まれるかも自分で決めているのだという。その根拠として、この判断を誤ると成長に伴って身体の違和感を覚えいわゆる性同一障害を引き起こすのである。つまり産まれる前の心構えが男か女になるかを左右するのであり、わかりやすく言うならば現在の自分が男であるか女であるかは問わず、今度生まれるとすればどちらがいいかを考えてみれば良い。男が次も男がいいだろうと思うならなら男になる可能性があり、男よりも女がいいと思うならば女になるだろう。
しかし、どちらになるか想像できなければ生まれてから、なんでこんな体に?と慌てることになるだろう。周りを見回せば男のような女、女のような男がいる、また一見、男か女かわかりづらい人もいるのである。自分を産んだ親についても、一般に親は選べない。生んでほしくなかった。などと悪態をつく言葉を聞くが、その親を選んだのも自分であり親のせいにはできない。人間が輪廻転生を繰り返して進化する過程を辿らなければならないのであるが、その際にどのような親を選ぶかということが重要になる。つまり自分の進化にとって役に立つと思われる人格の親を選び、そして産まれた自分は親の基本的な性格を引き継ぎ自分の人格を形成していく。その際に、どんな親の元でも親の影響を悪く受ける子と、親を反面教師とみて自分を正そうとする子がいるのも事実だ。その選択もまた自分がするのである。そしてまた、容姿が気に入らないとか顔がイヤだとかで整形にまで及ぶことはままあることだが、それも自分でそのようになったといえる。知るべきは、内面の心や感情は目や顔に表れ、生活態度や食生活によって体型も健康状態も影響を受ける。近年流行った茶髪、ツリ眉毛、付け爪、スリムな体型、ペットを飼う(室内で動物などペットを飼うのは厳禁)など非常に多くの人々がその影響を受け安易に流される。
このような流行もそれを受け入れるのは自分が決めるのである。また火葬も流行であり、人々はそれらに異議を唱えることなく現在に至り今やあきらめの火葬という選択をしている。あまりにも多くの国民が物質的な文化、流行、お金、仕事や生活に翻弄され自分の決定や判断がすべて物質的な価値観と周りの人々に基づいて行われていることに危惧を覚えるのです。それも自分が決めたことであり他人のせいにはできません。いまや宇宙の水瓶座時代に入り、人々は精神的な内面の欲求に気づき始めています。わずかな人々が真実を求め本来の人間の生き方、あり方を模索し賢明になろうとしています。自分で探求し自己決定し自立をするために。 山野井 英俊
懇親会を開催します。
日時 9月19日(土) 午前11時より4時頃まで
場所 山梨県南巨摩郡富士川町平林2294−4(山野井宅)
電話 0556−22−8656 090−8639−2516
会費 1,000円 昼食をとりながらの会食となります。
交通 電車は身延線の市川大門駅。バスは新宿から身延行で富士川町の青柳バス停があります。出迎えますのでご連絡ください。
どうぞお気軽にご参加ください。返信ハガキを同封します。
次いでではありますが、札幌から移住して山梨での田舎暮らしが
16年経ちました。やまなし県はどこにあるの?といわれてきましたが、いまや山梨県は2014年田舎暮らし希望地域ランキング1位になりました。これは山梨県のホームページのなかから「やまなし暮らし始めませんか?」のコーナーです。
そしてこの写真、見覚えのある方もおられるでしょう、なんと会の所在地平林なのです。棚田を風景とその向こうに富士山が見えます。懇親会に来られたら同じ風景が見られることでしょう。
またこの機会にやまなし暮らしを検討されてはいかがでしょうか。
情報提供など歓迎しますよ。
書籍の紹介
人間は何のために生きるのか?これは私にとってとても興味深い謎でした。22歳になったときに宗教にそれを見いだせるかも知れないと思い探求が始まりました。以来他の宗教や哲学などもかじり、はてはUFOや宇宙人の存在にも興味が広がりました。彼等にも宗教はあるのだろうかと。やがて宗教では物足りなくなり、すべての宗教に真実はない、と離れました。その後、UFOの研究仲間から当時宇宙人と会見をしているとして世界的に有名だった「ビリー」エドウアルト・アルベルト・マイヤー氏の本を手に入れ読んで驚きました。そこには私が疑問に思っていたこと、求めていたことへの明快な答えが書かれていたのです。学ぶべきものが見つかった瞬間でした。感動のあまり「ヤッターついに見つけた!」と叫んだものです。
以来、1987年スイスに彼を訪ね彼の人間性に驚きとともに質疑応答をしてもらい、生活ぶりを確かめ、やがて彼の著書をさらに読みたいと思い1991年11月に彼の許諾を得て友人達とともにFIGU-JAPANを設立、翻訳出版を開始しました。そして土葬の会の発足に至ったきっかけは「ビリー」エドウアルト・アルベルト・マイヤー氏からの情報で土葬の意義を知ることができたことです。
その関係から土葬の会では新入会者に小冊子(ビリー著)を贈呈しています。そしてまた彼の日本語に翻訳された数々の書籍を皆様に御案内したいと思います。(エドウアルト)とは宝の番人という意味だそうです。どうぞ彼の著書から宝を見つけてください。
ご注文はフイグ・ランディスグルッぺ・ヤーパンのホームページよりお申し込み下さい。http://jp.figu.org/index.html
4,000円以上の注文の場合は送料無料となります。
次回の会報は年末になります。ご意見、質問などありましたらお気軽にお寄せください。
現在、土葬の会のパンフレットを作成中です。完成しましたらお知らせしますのでよろしくお願いします。
土葬の会 山野井 英俊