土葬の道しるべ 8号
2012年12月26日
会員の皆様へ
今回より会報を「土葬の道しるべ」としました。いつの世も古来の土葬ができるように、その真の意義とともに存続させましょう。 土葬の会
7月4日
大阪の松尾さんから問い合わせがありました。死んで焼かれるのは嫌だとおっしゃって土葬の会の現在までの実績や関西での土葬の出来るところなどを尋ねられ、そのうち会を訪問したいとのことでした。
7月12日
千葉の小林様より「生前に墓地を購入できますか」とのお問い合わせをいただきました。
また、「土葬は賛成です。いろいろ、協力していきたいです。」とメールをいた
だきました。
7月31日
東京江戸川区の葬儀社より連絡がありました。
お客さんから土葬のできるところを紹介してほしいと頼まれたそうで資料を請求して来ました。
8月1日
熊本の豊福さんから入会したいと連絡をいただきました。以前にも何度かお問い合わせをいただいていた方で、入会資料等を送付することにしました。
8月3日
長崎県の遠藤さんから「毎日茹だるような暑さが続きますが、お元気でしょうか。鹿児島・奄美大島の村落で、土葬が可能との情報を地元自治体から入手しており、時間を持て余す今のうちに行こうと思いながら、未だ実行できずにいます。
ところで、盆明けに近県の熊本辺りへ、小説のネタまとめと納涼を兼ねて出かける予定を組んでいます。懇親会の折り、熊本か大分に(多分、大分)土葬地があると、山野井さんから聞いた記憶が蘇りました。小生の拙い記憶に間違いなければ、改めて場所を教えて頂けませんか。」
8月4日長崎県の遠藤さんから「 懇親会に参加して以降、既に入会していたような錯覚に陥っていました。改めて申し込みます。」と連絡をいただきました。
8月8日
九州で会員が2名になったことでお互い連絡を取り合ってみてはいかがでしょうと、豊福さんと遠藤さんに連絡しました。
8月11日
こんにちは。本日、会員証が届きました。そして先ほど、豊福さんの
携帯に連絡し、ご挨拶を済ませました。今後、情報を共有し合いたいと
思っています。有難う御座いました。 遠藤
8月11日
会員の武藤さんが三重県からお母様の墓参りに来られた帰りに立ち寄っていただきました。そのうち墓石を作って置きたいとおっしゃっていましたので会としても何かデザインを考えてみたいと思います。
8月14日
FIGUスイスの友人から、昨年FIGUスイスを私たちが訪問した際にメンバーの方で亡くなった知人がいたのですが、その方のお墓の画像が送られて来ました。とても奇麗な花で満たされた墓地の風景でこれらは今後、土葬の会でも参考にしたいと思います。 土地区画は見たところ長さ2メートル幅1メートルほどと思われます。隣との縁石もないのではないでしょうか。また墓石の位置は頭部で高さは1メートルくらいですね。もう少し低くても良いのではと思いますが背丈の高い花があれば墓石が隠れるのかもしれません。日本の場合は死亡年月日と年齢、名前が記されますが西洋では誕生と死亡年と名前だけですね。墓石は日本円で20〜30万円だそうです。日本の一般(火葬)の墓石は全国平均で130万円ですからかなり割安です。日本でもこのデザインなら20〜30万円で出来そうですね。
8月17日
夕方、大きな排気音の車がやって来たと思ったらスーパーカーのディアブロです。なんでこんな田舎の山の中へ来たのかと怪訝に思っていると、土葬のことで聞きたくて来たというのです。東京の秋葉さんというかたで神道の土葬をできるところを探しているというのです。それで全国的に神道で土葬ができるのはここ山梨にしかありませんので、こちらで良ければお世話しますよとお答えし、資料を渡しました。
9月5日
先日の秋葉さんから、親族が都内での土葬にこだわったので、神道霊園での土葬はあきらめて、あちこち探し回ってついに見つけることが出来たそうです。この報告には私も驚きましたが以前にも奥多摩の方での可能性を聞いていたことがありました。
しかし何と言っても都内ですから金額はかなり掛かったそうです。
9月6日
千葉の女性の方から、土葬の場所と費用の問い合わせがありました。
3ヶ月ほど前にドイツで土葬をした家族の遺骨を日本へ移したいというのです。
そのままではダメなのですかと言うと、自分たちも日本に戻ってきたのとドイツでは10年ごとに更新しなければならず、今後いつまでも墓を維持し守ることができないので日本へ移そうと考えたそうですが、今移すとなるとまだ身体の腐食が進んでいないと思われるので4〜5年待ってから移されるといいでしょうと答えました。
9月16日
会員の増淵さんより、いま福島県の十万刧霊園天徳寺に着いたと連絡がありました。以前訪問したいと言っていてそれが実現したのです。福島駅からタクシーで細い道を登ったそうで、タクシーの運転手はここに来たのは2度目だそうです。料金は2,800円ほど掛かったようで、景色がよくいいところだと感想を寄せてくれました。
10月1日
増淵さんが、先日福島を見て検討された結果、やはり山梨の墓地にしたいということで申し込みがありました。これで8区画目となりましたが墓友が増えて来ましたね。
10月7日
東京の社会福祉協議会の方から電話がありました。何かと思いましたら、葬儀のことで今日出棺の折に親族の喪主が生前土葬にしてほしいと言っていたのを思い出した。というのです。それですぐに土葬に出来ますかとの問い合わせであった。明日ならできることと費用を教えると、それでは親族の方と相談してみますと言って電話を切った。しかしその後電話がなかったので火葬場へ行こうとしていたことから、今さら土葬にとはできなかったようです。
もっと早く喪主が土葬を思い出していたら故人も思いを遂げることが出来たろうにと悔やまれますが、生きているうちの土葬表明をはっきりすべきですね。
10月24日
この度、知人から、「トルコ人が宗教上の理由から、火葬が出来ないため、困っていて、土葬する所を探している」との相談を受けました。
東海三県と福井くらいの範囲内で何処か埋葬するところが無いか探しています。
ご相談に乗って頂けましたら大変たすかります。
宜しくお願い致します。
11月26日
栃木県大田原市に住んでいます。私と家内二人の埋葬は、土葬を望んでいます。
大田原市近辺で土葬が可能な墓地はないでしょうか?もしそちらにお願いできるとしたら、墓地ならびに埋葬代を今から少しずつ分割で支払うことは可能でしょうか?お教えください。
お問い合わせありがとうございます。
ただいまのところ栃木近辺での墓地はありません。
従いまして山梨県北杜市の風の丘霊園でのお求めをお勧めします。
永代使用区画2×3m 420,000円
縁石工事 境界石 10m 215,000円
基礎 10m 99,000円
年間管理料6,000円×5年分=30,000円
申し込み手数料70,000円
穴掘り100,000〜150,000円
分割払いはローンでのお申し込みができます。
ローンの場合は契約が成立しますと。年間管理利用6,000円の支払い義務が発生します。
それから、申し込み手数料、及び穴掘り埋葬費は別途扱いとなります。これらは土葬の会への支払いとなり現金でお願いします。どうぞよろしく。
12月13日
今日は神道霊園の契約に来られる方がいるので早めに出かけて塩山の文殊院にあるイスラーム霊園を妻と見学することができました。寺院は留守のようなので断りもなく進みますと霊園の入り口にあるのは2×3メートルの区画のようです。左奥は更地状態で、まだ埋葬されたばかりのようですが右側は石の枠がしつらえてあります。
奥の山裾に広がるイスラーム霊園日本ムスリム協会の霊園は一見雑然として見えるほど自由な区分で大小もあることから小さいのはペット用なのかそれとも赤ちゃんか子どもかと思いました。しかし、立て看板には大人は180センチ×90センチの割当が示されていますから後で改めたようです。ここはかなりの経年劣化があることから古くからイスラームの土葬が行われていたことを伺い知ることが出来ます。
しかし、日本での区画からするとかなり狭いと思いますが西洋ではこのようにして土地を有効に活用しているようです。
しかし、ここもいずれ埋葬場所が無くなるでしょうからいまから何らかの対策を講じない限り新たな場所を探さなければならなくなるでしょう。
以前、ニュースでは「数年後は飽和状態。住民に『土葬は怖い』と反対する声もあり、新たな墓地の造成は難しい」 また「在日ムスリムは推定10万人で、今後も増えるだろう、日本国籍を持つムスリムには行き場さえない」と訴える。
この教訓は、会としましても限られた土葬墓地での深く掘って重ねて埋葬するなど、効率の良い活用をしない限り土葬の未来はありません。
同日
以前、問い合わせのあった千葉の中川さんが神道関係だそうで山梨市にある神道霊園を申し込みたいとバスで9時間かかって来られました。トンネル事故で国道経由が渋滞のようです。
霊園へお連れしようと思ったのですが遅くなって暗くなったので神社で契約されて同時に土葬の会への入会もされました。
12月20日
埼玉県の方から9月に無くなった母親の土葬をしたいと連絡がありました。
生前、お母さんが土葬にしてくれたら嬉しいとおっしゃっていたそうです。それで葬儀社に遺体を預かって貰っているので年内に土葬したいとのことです。
後日、連絡があり25日に土葬に出来ますかと問い合わせを受けました。
12月25日
当日、9月に亡くなったご遺体を葬儀社の冷蔵庫に保管してあってそこから
11時に出発して2時くらいには着けそうだと葬儀会社の運転手から連絡されました。それで重機を仕立てて10時に墓地へ出発。天気もよく絶好の埋葬日と思いきや、しかし、こちらでは穴を掘っていくら待っていても一向に来られません。連絡を取ると3時頃になりそうとか、渋滞よりは体調の具合が悪くトイレに寄るなどしていたそうで風の丘霊園に到着したのが6時で日も沈み、心身に障害のある方で、先日の打ち合わせの段階から手間取っていたのでしたが、手続きや説明に時間を要し埋葬を終えたのは実に午後8時を過ぎていました。まったく想定外の月夜のなかでの埋葬でした。
さて、いよいよ今年も後残り少なくなりましたが、土葬の会の会員は昨年の17名から21名になりました。
墓地の契約をされた方は神道霊園も含めて3件ありました。埋葬は1件でした。
毎年、徐々に会員が増えていることは喜ばしい限りです。
また現在、長野県で新たな墓地の造成が提携霊園によっておこなわれております。嬉しいことにそこに土葬区画も計画されておりますので来春には具体的に報告できることと思います。これまで土葬をあきらめていた人や火葬一辺倒で土葬の選択肢がないなかにあって私たちの活動は非常に微々たるものですが、それでも土葬を望む人々がいる限り継続され徐々に展望が開けています。
日々死について考え、死を意識して生きる。
死は他人ばかりを襲うのではなく自分をも突如襲うことがあるということを考えたことがありますか。
死について考えることをしないと、日々生きていることの本当の喜びが、感謝が心から湧き上がることがないのではないでしょうか。
寒さに震えた者ほど太陽の暖かさを知り、地獄の苦しみを知った者は天国の喜びを知ると言います。
若いうちに死について考え、意識するような経験をすると、そのひとは真の人生とは何か、人間として生きるとはどういうことか、と考え始め長らく死を意識しながら人生を有意義に過ごそうとするでしょう。
いつ死が訪れても良いと思えるように、悔いのない日々を送りましょう。
100歳まで生きた人などは日々、健康に気を配り、仕事や生活に於いて不注意によって命を失うことなく、事故によって命を奪われることなくよくぞ生き延びられたものだと感心させられます。
どうぞよいお年を。 山野井 英俊